昨日、ガールがおなかを壊したので保育園を休ませたのですが、仕事がたまっていたので実家に頼んでガールを見てもらうことにしました。
ガールを預け、みっけちゃんに乗って家に戻る途中に、小学生の頃から行きつけているアンティークショップの前を通った時、そのお店に用事があったことを思い出し、慌てて引き返し、そのお店の前にみっけちゃんを止めました。お店の前におじさんが見えたのでうれしくなって、鍵を中に入れたままドアを閉めてしまいました。
おじさんが「えー車やなあ。一発でエンジンかかるか?」と聞くので、「かかるけど、ドアが開かんからかけれやんの。」と言ったら「ほんまか!がっはっはっは!さっすが天才やのお!」とか言って私をからかいました。いまどきインロックって、あんまりないんだろうな。鍵についてるスイッチでピッと閉めるもんな。
鍵も財布も何もかも車中でしたが、なぜか携帯電話だけコートのポケットに入っていました。すぐにれんちゃんに電話しましたが、かなり遠くにある保育園の園庭で作業中なので、来れないとのことでした。れんちゃんは「ジャフを呼びいな。」と言っていましたが、車で10分の自宅に合鍵があるのが分かっているし、呼びたくありませんでした。自宅の鍵も車中でしたが、とりあえず家に着けば何とかなる気がしました。
そして姉チーチを呼び出して、家に乗せて行ってもらいました。チーチは急ぎの用事があったので、家に届けてもらったらすぐ帰ってもらいました。さあ家に侵入しなければ!と針金やハサミでこじ開けようとしていると、れんちゃんの車の音が!仕事をほっぽって鍵を開けにやって来てくれたのです。「鍵師か。」とつっこみながら鍵を開けてくれました。
そして家に入ってみっけちゃんの合鍵を見つけると「あったー!増田さん大好き!」と私が言ったので、れんちゃんは「違うやろ!」とムッとしていました。
れんちゃんは、すぐにも仕事に戻らなければいけなかったので、私をバス停に置き去りにしました。1000円を握らせてくれたので、大丈夫でした。
そうしてゆっくり過ぎていった時間を、無駄な時間だと思いつつ、以前はよくあることだったな、と懐かしく思いました。バス停まで歩いたり、バスをいくつも乗り換えたり、バスがなかなか来なかったり、公衆電話まで歩いたり。今では全くしなくなったけど、もうちょっと前までは当たり前の出来事でした。そののんびりした時間に自分と向き合い、いろんなことを考えていたことも思い出しました。
みっけちゃんの所へ戻り、アンティークショップのおじさんのほっとした様子を見て、私もほっとしました。そしておじさんは古い子供椅子をくれました。バスに乗り、乗り換えのバス停でじっとしていただけでしたが、今日1日、町の人にずいぶん触れ合った気がしました。そして親切なおじさん、親切なチーチ、親切なれんちゃんに思いがけないところで会ったのも、楽しく、とてもいい1日でした。