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2010年4月

2010年4月30日 (金)

よっちゃん

今日はよっちゃんのお店で髪の毛をきれいにしてもらってきました。よっちゃんのお腹は、まんまるでいい形をしていました。もうすぐ赤ちゃんが生まれるのです。よっちゃんにはもう母性が満ち満ちていました。彼女は、とてもいいお母さんになると思います。

私の髪の毛の方はと言いますと、耳の近く、顔の両サイドの髪の毛の束がくるりっとなっています。よっちゃんが私の顔の周りにへその緒をくっつけたのです。

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2010年4月29日 (木)

カラスノエンドウ

今年は庭いっぱいにカラスノエンドウが生えたので、きれいでした。ちいさくて愛らしい形の葉っぱがぶわぶわに生えたのでした。くるくるっとしたちいさなツルやすみれ色の花もかあいらしかったし、高さがさほど出ず、まだ枯れていないしどろどろにもなっていなかったので、そのままにしていましたが、伸びすぎたところには洗濯物のすそがあたるので、ちょっと抜いてみることにしました。昨日の夜に雨が降ったので抜きやすく、仕事がはかどりました。ボーイとガールも手伝ってくれましたし。ちょっとのつもりが、ゴミ袋にぱんぱん3袋むしり、庭がすっきりしました。生えてても好きだったけれども。生えているほうが好きだったけれども。じきに生えてくるでしょうし、いいのです。

もし、草が常緑の葉っぱみたいな色だったとしたら、私はこんなにも好きではないと思います。きみどりのところが好きなところなのです。あとはちいさいところと、においも好きだし、気がついたときに隣にいるところも好き。うぶげが生えてるのもかわいいし、花がうふふとしてるところも好き。

写真のアニソドンティアは、大雪の日も猛暑の日も花が咲いています。うちの庭になくてはならない木です。

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2010年4月27日 (火)

赤血球

昨日の夜ごはんの時ボーイに、「ブロッコリーも食べなさい、食べたら大きくなるよ。」と言ったら、「そんな、赤ちゃんづかいして。大きくなるとかじゃなくて、赤血球が増えるとか言ってくれやんと分からん。」とボーイは言いました。せっけっきゅう。

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2010年4月26日 (月)

おかえり

私が小学生だった頃、母としこは毎日のようにおかえりおやつを作ってくれていました。ただいまー、と帰ると、パウンドケーキのいいにおいがします。テーブルの上には、ほらやっぱりパウンドケーキだ!わーいうれしいなーいっただっきまーす!パンプディングだったりクッキーだったり、母としこのおかえりおやつのレパートリーはとても豊富でした。私はそのおやつをとても楽しみにしていました。

ボーイは毎日アトリエに帰って来ます。ただーいまーと帰ってきたボーイを、おかえりおやつで迎えたいと思うのですが、ガスもなく台所もないので、焼きたてケーキはできません。家で作って来たクッキーや買って来た蒸しパンを食べさせています。ごろーんと横になりながら、水筒のお茶をすすり、彼はどんどん話します。今日も楽しかったわー、ドラムセット組んだんやな、ええなあ。あー、宿題いややわ!

そんなおかえり会話がだーいすき!

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2010年4月25日 (日)

ヒント

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2010年4月23日 (金)

部品

どうやったらアピールする時間がとれるのでしょう。分単位でばたばたばたばたしているようなあわただしさです。小学校が始まって、この生活になかなか馴染めていないのでしょうな。要領が悪いのでしょうな。そうでしょうな。早く家を建てなくてはこの落ち着きのない生活は終わりそうにないな。れんちゃんの仕事がとても忙しかったので、家の話が止まったままになっているんでした。

れんちゃんは今、四天王寺さんにある織田信長の産みのお母さんのお墓の周りをきれいにする仕事をしていて、毎日のようにありがたいことだ、とつぶやいています。そんなれんちゃんですが、こないだ行ったメロディーショップのおじさんが、あまりに若々しかったので、私がおじさんにそう言ったら、れんちゃんは「いやいや、そうでもない。」と思ったことがだだもれてしまったのでした。

さてこれは何の部品でしょう。つづく。

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2010年4月20日 (火)

機械

ボーイは、ちいさな頃からおもちゃを分解して遊ぶのが好きです。JJもあらゆるものを分解する人なので、よく似ているな、と思います。JJは、こないだも壊れた洗濯機を分解して部品をいじくっていました。私達は、こんな毛細血管みたいなものが豪快に洗濯機を動かしているのか、と驚きました。

私が子供の頃から、JJが電化製品を分解するのは見慣れていました。テレビも炊飯器もレンジも分解していたし、今ボーイが乗ってる自転車は、分解して再生したみたいな、完全カスタムみたいなのをJJが作ったものです。やっとこが後ろについています。

ボーイがこないだ友達の家に遊びに行ったら、みなゲームをしていたそうです。ボーイに欲しいの?と聞いたら、なぜかむっとして「もっと光るようなやつがいい。」と言いました。そうだった。最近ボーイはいくつかのおもちゃを分解して、そこから取り出した部品を壁に張り付け、その種類の違うおもちゃの部品同士を絶縁テープでくっつけてスイッチを押したらライトが点灯するようにして遊んでいるんだった。ゲームを買ったら、即分解されちゃうのかもな。買わんけど。

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2010年4月18日 (日)

ひとちゃん

ササクレヒトヨタケのひとちゃんが大きくなってきたので、今度は前より少し早い段階で取って食べました。とろりとしていながらも歯ごたえが強くあって、よりおいしかったので、今度もこれくらいで取ろうと思います。

森にいったり草を探しに行っている生活をしていたので、街のなかにある小学校についてゆくのがやっとです。森から出てきた私達は、車がスピードを出している道のサイドを歩くことさえどきどきしてしまいます。親御さんの子らへの関わり方にも驚きの連続です。そんな私達を見て、姉チーチは「あんたら星の王子ニューヨークに行く みたいやな。」と言いました。

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2010年4月17日 (土)

あおい目のこねこ

ボーイが1歳の時大好きだった絵本のひとつに「あおい目のこねこ」があります。昨日何年かぶりに読んだら、全然感じ方が違ってびっくりしました。前はちいさなボーイと読んでいたので、一緒の気持ちになっていたのか、もっと先の見えない怖さがあったし、もっと長く感じたのですが、今読むと、ささっとめくれる楽しさがある。愉快でへんてこで、何度も開きたくなるような。けど、次開いたらまた何か違っているのかもしれない。なんなのだこりは。

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2010年4月16日 (金)

洗剤

なんと毎日寒いのだろう。冬が好きな私ですが、もうとっくに春の気持ちでいるので、この寒さは嫌になります。ボーイはよく、「僕の一番好きな季節教えたろ?」と聞きます。ボーイには夏が一番好きな時と冬が一番好きな時があります。草がいっぱい出てきた時は「春はええなあ。」と言いますし、きのこが出てきた時は「秋はええな。」と言います。なので、一年中楽しそうです。

ガールは今いっせいに葉の生え変わりをしている楠の木の落ち葉を毎日大量に袋につめて持って帰ってきます。先生に「ボーイ君も楠の木好きでしたよねー。」と懐かしそうに話してくれました。保育園には楠の木の大木が10ほどあり、保育園の周りをぐるりと囲んでいます。先生方はこの時期毎朝ゴミ袋に何袋も枯葉をかき集めなければいけないので大変そうですが、楠の木には神様が宿っているのでみなで大切にしています。初めてこの保育園に入った時は、子供達が楠の木に守られているような印象を受けたのを覚えています。楠の木を見つけたら、葉っぱのにおいをかいでみて下さい。とてもいいにおいがします。胸がすーっとするような、さわやかなにおいがします。楠の木は、お寺や神社、教会に行くと見つけやすいと思います。大きなかっこいい木です。

そういえば、こないだ久し振りに会った友達に、「ボーイ、洗剤は?」と聞かれました。ボーイが1歳の頃、洗剤が大好きだったからです。おもちゃは欲しがらないのに洗剤やソフターばかり欲しがるのでおもちゃの棚には洗剤がいっぱいでした。それを知らない友達がその棚を見た時、「あれいちゃんはとてもきれい好き」と思ったそうです。

スーパーの日用品売り場の食器用洗剤とその仲間、洗濯用洗剤とその仲間、部屋の掃除用の洗剤とその仲間、歯磨き粉や静電気防止スプレーや入浴剤など、300から400種類をひと目で覚えていました。毎日その売り場で私は指差し当番で、「これは?」と聞きます。すると、まだ字も読めないボーイが「エマール。」とか「マジックリン。」とか「ジョイ。」と即答するのです。親戚からの誕生日プレゼントやクリスマスプレゼントは決まってボトル入りのソフターやアタックでした。ボーイはそのプレゼントをとても喜び、愛しそうに頬ずりしていました。

その後、花に出会って洗剤の興味はなくなったのですが、お風呂場で実験をするボーイを見ていると、なんとなしにまだ残ってるな、と思えます。

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2010年4月15日 (木)

春はやっぱり眠たいな。うちのきのこ達はにょきにょき出てきてるけど、私の芽はまだ出てこない感じです。

こないだPTAの役員を決めに小学校に行きました。教室の後ろには子らが描いた入学式の絵が貼ってありました。ボーイの描いた桜は、他の誰とも似ていなくてすんばらしかった。あんな描き方はなかなかないな、とうらやましく思いました。

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2010年4月11日 (日)

小児科

2年くらい風邪を引かなかったボーイですが、毎日の緊張からか、こないだのハンドベースがこたえたのか、扁桃腺がぱんぱんに腫れてしまいました。微熱も出て、しんどそうだったので、久しぶりの小児科へ行くことにしました。

診察の順番はすぐに来ました。今日はボーイをとてもかわいがってくれる先生だったので、ボーイはいつものように先生に診察道具や薬の説明を聞いて楽しんだ後、先生にシンノンブレウィルスやハンタウイルスの説明をし始めました。先生はびっくりしていましたが、勉強熱心な先生なのでウィルスにも詳しく、ボーイの知らないことも教えてくれて、ボーイはとてもうれしそうでした。先生は、「ボーイ君、新しいワクチンを作ってよ。」と笑いました。

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2010年4月10日 (土)

雑誌

関西の雑誌「savvy」の中の本の紹介のページで、じゅんちゃんが「みっけちゃん」を紹介してくれました。かわゆいモデルさんたちがおしゃれでおいしそうなお店を紹介している特集です。おいしそうだなーと、その写真をじーっと眺めてしまいます。

じゅんちゃんありがとう!

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2010年4月 8日 (木)

車検

おとつい、ガソリンスタンドのお兄さんに「車検が切れていますよ。4ヶ月くらい。」と言われ、びっくりぎょうてんし、いつもみっけちゃんの修理をしてくれている竹内君に確認したら、「自賠責も切れてるし、なんともなさそうなら最寄のチェーン店の車検屋さんでもいいよ。」とのことだったので、近くの車検屋さんへみっけちゃんを置いて、電車で大きい方の車を取りに行きました。ちょうど大きい方の車の修理が終わったところだったのです。入学式の帰りそのままだったので、ボーイも私も胸に大きなお花をつけていました。おめでとう、とたくさん言われました。

着いた駅には竹内君が迎えに来てくれていました。大きい方の車の修理を頼んでいた清水さんところに着くと清水さんと奥さんがみえました。かわいい赤ちゃんを抱いたきれいな奥さんを見て、「この方は本当にキャッツアイだな。」と思いました。

結局、調子がいいと思っていたみっけちゃん、こっそりオイルが漏れていたらしくって、チェーン車検屋さんに直せないと言われました。なので、四日市から竹内君にキャリアカーで来てもらいました。なにがなんでも竹内君がいいのだな。おとめだな。

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2010年4月 7日 (水)

集金袋

こないだ、ガールを保育園に迎えに行った時に先生が、提出したばかりの集金袋を差し出し、とても言いにくそうに「お母さん…」と言うので、また間違えたのかな、と思って確認したら、3760円入れないといけないのに、2円しか入っていませんでした。一円玉が2枚しか入っていなかったのです。こういう間違いが非常に多いので嫌です。

今日は、昨日と打って変わって朝からとても寒いです。ボーイは、友達との集合場所までひとりで歩いてゆきました。大きなランドセルを背負って、何度もふり返り、私に手を振りながら歩いてゆきました。

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2010年4月 6日 (火)

入学式

今日はボーイの入学式でした。数週間前に暖かい日が続いたので、入学式に桜はもう散っているでしょう、と言われていたのに、ばっちりと満開だったのでとてもうれしかったです。ボーイと手をつないで小学校まで歩きました。ボーイが通るたびに木や草、花たちがゆらゆらしながら話しているのが聞こえます。「ぼくたちのあの子が、今日からいちねんせいだよ!」

私はそれがうれしくてうれしくて、「ボーイは今日から小学校に行くんですよ!」と大きな声で言いました。学校に着くまで、なんべんもそう言いました。そんなおっかさんの横で、ボーイはニコニコしていました。そして、祝福してくれている葉っぱを一枚胸のポケットに挿しました。

おめでとうボーイ!

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2010年4月 5日 (月)

カラス

今回のカラスは津城の城壁を描きました。城の隣にある公園へは子供の頃からよく行っています。年とった石積みに囲まれているせいか、ゆったりした時間が流れているように思います。そして、とても安心します。きっと、大きく古い石達に守られているからでしょう。お城ではなしに、石積みに。そこに生える苔に。

今日は朝もはよからガラス絵を描きました。もう1年続いています。ボーイは今日まで春休みなので、そばに座って描いているところをじっと見ていました。

カラスが次号からリニューアルします。定期購読のお申し込みをされるとポストカードがつくそうです。私の描くページも、少しリニューアルします。お楽しみに!

定期購読のお申し込みはこちらからどうぞ。http://www.kalasbook.com/Cawl8nqw Ca99hsf1 077

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2010年4月 4日 (日)

建築家

自分達が買うであろう土地を眺めていると、いろんな生活パターンを想像することができました。ここらへんまでが家で、あとは庭、とか、建物をコの字にしようか二の字にしようかとか、この広い庭を眺めながら生活するにはこうしたい、こうすると日当たりが悪くなる、平屋がいい、内装はこうしたいああしたい。考えれば考えるほど楽しく、こんなクリエイティブなことを建築家に任せるなどもってのほかだ、と思いました。いつも数百円や数千円の画材を買って絵を描いている私にとっては、数千万のお金を使って作品を作っていいよ、とれんちゃんがにっこりしているようにしか見えないのでした。

とうとう私は究極で最高のプランを描きあげました。このちいさなおっかさんは、建築家でもあるのです。れんちゃんも、そのことにうすうす気がついていました。このしびれるような設計は、私にしか考えつかないでしょうし、私達しか住めないでしょう。そして、住みだしたらとても住みにくいでしょう。けど、住みにくさも愛着だと思います。映画館に住みたい、体育館に住みたい、と思っていた私は、ホテルのような快適さを望んでいないのです。

けれど、れんちゃんは、「あれいは最終手段。」と言い、このプランはとりあえずしまっておこう、明日会う建築家の方の話も聞こう、ということになったのです。あれいは最終手段、という言葉をとても気に入った私は、勝手に「あれいは最終兵器。」に換えてなんべんも口にしました。

その次の日、友達に紹介してもらった建築家の木木さんに会いました。土地を見てもらって、われわれの、ワーレーワーレーの生活スタイルや個性を知ってもらうためにレストランに行って話をしました。木木さんは若いのに、きりっとした自信にあふれ、知識も豊富でかっこう良く、私達の話を楽しく聞いてくれました。1時間くらい話をした後、木木さんが白い紙にさらさらーっとひとつのプランを描きはじめました。アイデアが浮かんだのだな、絵がうまいな。そして描きあがったプランは、とても前衛的なものに見えました。私は、かっこういいけど、すごいけど、ここに住んでいるとおしっこを我慢しそうだしお風呂に入るのが億劫になりそうだし、ボーイは子供部屋から出てこないだろう、と言うようなことをごにょごにょっと言いました。れんちゃんは、言葉を選んで話しました。「僕らは、何社かのプランを見るつもりはありません。なので、ハウスメーカーのプランも見たことがありません。いきなり木木さんのかっこよいプランなので、すこし驚いています。うまく言えませんが、いかにも建っている、という家ではなく、うまく言えませんが、生えてきたような家がいいです。」

生えてきた家!木木さんはひっくりかえりました。けれど、それが通じたのでしょう、木木さんは次に会うときに、とてもいいプランを考えてきてくれたのです。つづく。

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2010年4月 3日 (土)

きのこ

うちのきのこズが育ってきました。なめこはいっぱい出てきたし、ササクレヒトヨタケのヒトちゃんも、ひとつだけ小さな頭を出しました。朝からみなできゃっきゃきゃっきゃしています。えのきを手で割ってみたら、ほわほわでした。あんた、やあらかいのね。

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2010年4月 2日 (金)

東京

近鉄線の急行電車に乗って、新幹線700系に乗って、山手線に乗って、ゆりかもめに乗って、ゆりかもめに乗って、ゆりかもめに乗って、新宿線に乗って、山手線に乗って、新幹線N700系に乗って、近鉄線の特急電車に乗って帰ってきました。

素敵な用事のために有明に行って来たのです。有明は、10年前にれんちゃんとソファーを買いに行ったきりでしたが、10年の間にたくさんのビルが建っていました。建設中のビルもいっぱいありました。家を建てる気持ちでいっぱいの我が家には、建築関係の本がずらりと並んでいます。その雑誌の多くにはビル建築のことも書かれていて、そちらも好きで眺めていたところでしたし、妹島さんと西沢さんがプリッカー賞を受賞したところでしたし、アトリエのビルが古いビルというのもあるしで、今回は有明ビルディングスをとても興味深く見てきました。有明だけではなく、東京駅、新宿駅、新橋駅周辺のビルを観察しました。私はビルが好きです。特に、古いビルが好きです。マンションではなく、ビルが好きです。

建築に興味を持ったのは、11年前の結婚した頃です。さあ新婚だよ、どんなところに住もうか、と不動産屋さんへ行き、「変わった間取りの借家を見せてください。」と言ったら、「生活しにくいかもしれませんが。」と、とても変わった間取りのかっこいい借家を見せてくれました。ひと目で気に入り、2年間住みました。ロンドンで生活するため泣く泣く引き払ったのですが、今でもあの家が大好きです。想像力を刺激する、とてもいい家でした。

そんな変わった借家のあと、ロンドンでは屋根裏部屋でしたから、日本に帰って来てもオーソドックスな間取りのマンションに住む気がせず、おもしろい物件無いだろうか、と探しまくっていました。つぶれた映画館に住もうかと思いたち、ゼンリンや電話帳で調べて映画館の社長宅へ行き、住みたいのですが貸してくれませんか、と聞きに行ったり、古くていい感じのビルを見つけては映画館と同じようなことをして断られ続けていました。不動産情報誌におもしろそうな物件があると、れんちゃんにここに住もうか、と聞いていました。れんちゃんは、映画館に住むなんて想像できない、幕が上がってごはんよーとか?座席に座ってみな同じ方向を見て食べんの?今日はAー7だよ、とか?と言いつつも、映画館の社長宅へはついて来てくれましたし、へんてこビルについても心底嫌がってはいないようでした。「あれいの不動産にかける情熱とフットワークの軽さには驚く。」と言っておもしろがっているようでした。さすがに、元テレフォンクラブのビルを見つけて、「小さな部屋がいっぱいあるのよ。ここに住もうか。」と言った時は、あほか!と言われましたが。

この何ヶ月かの間、ずっと土地探しをしていたのですが、なかなか私達がいいと思う土地がなく、見つかるまでまた借家にしようか、と得意の物件探しをしていたら、古くていいビルがあったので問い合わせて中を見せてもらったら、以前お店だった室内がとても荒れていて、雨漏りもひどく床がびしょびしょでした。ふむふむ、とひとまわり見て、不動産屋さんと別れてかられんちゃんに「何点?」と聞くと2点、と言いました。「あれいは?」と聞かれたので「80点。」と言いました。れんちゃんは「あれがなんでそんな高得点なんや!金が払えなくて、やくざが激怒して怒り狂ってばきばきに荒らしてったような、そんなあそこが!しかも、あんなんなのに家賃も高いし。」と激怒していました。私は、「『クッキーかマドレーヌのお店』という店をしようか?」と言いました。れんちゃんは、「あれいよ、絵本も描いて、クッキーかマドレーヌを焼くのは無理だ。それに、店の名前がなんだかはっきりしなくていけない。」と言いました。

もうあかんわ、いい物件無いわ、マンションに住まなあかんのやわ、と、とぼとぼ歩いていたら、すごく素敵な土地があって、そこに売り地の看板が立っていたのです!その看板の隣には、「ガーデンデザイナーと絵本作家向け」という透明の看板が立っているのが見えました。われわれは、ワーレーワーレーは、その土地をひと目で気に入りました。つづく。

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