運動会
おとついはボーイの運動会でした。ボーイ、いっしょうけんめい走って、踊って、応援していました。いい天気だったし、とても楽しい運動会でした。共に両親が来れなかったので、お昼休みはれんちゃんとボーイ、ガール、私の4人でお弁当を食べました。たくさん作りすぎたおかずを囲むように、トランプ始まんのかというような座り方でした。
お弁当中、ボーイがとても興奮して次にはじまるダンスの立ち位置をなんどもなんども説明するので、そのたびに「分かった、ここから望遠で撮るわ。」や「もっと寄って撮りに行くわ。」と受け答えていました。ほんまにわかっとんのか、と心配なボーイが30回くらい説明をするのでれんちゃんがボーイのことを「クデュー」と呼んでいたのがおもしろかったです。くどいくどい言うのも疲れたんだと思います。
そうして始まったダンスはオリンピックをテーマにしたもので、水泳選手当番は手をくるくる回したり、走る選手当番は走る格好をしたりみんなで回ったりする美しいダンスでした。ボーイは、みんなが大きな輪になる時に輪の中央に立ちヘッドフォンで耳をふさぎ、よーいドン!とピストルを撃つ当番でした。毎日の練習と違ったのは、輪の中央にヘッドフォンとピストルが用意され忘れていたところでした。けど、ボーイは間違わずすてきに踊っていました。
運動会に組み込まれている地区別リレーは、10組ある子供会対抗リレーで、毎年とても盛り上がります。1週間前の日曜日には練習もあり、もうすでにどの子供会も力が入っていました。ボーイは初めてそのリレーに参加しました。仲良しのかんちゃんも同じチームで参加するし、楽しいかもしれんと思ったのでしょう。
練習といえども、大盛り上がりで、トラックという名の渦にボーイも巻き込まれました。初めてのバトンパス、落とさなかった!ボーイ頑張れがんばれ!早いぞ、抜かされるなよー!いけいけー!おおおおお?ボーイがボーイが!
ボーイが突然走りながら体を横に向けました。トラック内にいるワーレーワーレーに背を向けて、欽ちゃん走りの真剣版といいましょうか。顔はいっしょうけんめいな表情をしています。けれど、速度は落ちています。そのまま長いこと走ってバトンパスしました。当然チームの子達はなんやねんボーイ、ふざけんなーと怒っていました。理解あるかんちゃんですら怒っていました。チーム以外の子達や大人はすごいおもしろいわ、と笑っていました。
私が、チーム競技なんやでいっしょうけんめい走りな!と叱ったら、「ああやって走ると空気抵抗が無くなるから早く走れるはずや。」と言いました。負けたくないからああやって走ったんだと言いました。みなに理解されず怒られたこと、持論が自分の体で証明できなかったことを悲しんでいました。
そのことをれんちゃんに話したら、「空気抵抗!さすがボーイ、お前はすごいやつや。」と大いに褒めました。父JJもその話を聞き、「なんべん想像してもすごい。なんべんその光景を思い浮かべても興奮する。いろんな発明をしてきた人は、最初誰もやらなかったことをバカにされながらやったんや、笑われてもやってきたんや。ボーイのそれは、ものすごい出来事や。」と言いました。
そうだよな、私は叱っちゃったけど、ほんとだな、誇らしいなと思いました。
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